セレナのe-POWERとS-ハイブリッドの比較

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セレナにはe-POEWRとS-ハイブリッドという2つタイプが存在します。

両者とも電気の力を利用するという点では共通していますが、仕組みは全く異なります。

この記事では、セレナe-POWERとS-ハイブリッドの仕組みの解説と比較を行います。

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セレナS-ハイブリッドとは

http://history.nissan.co.jp/SERENA/C26/

S-ハイブリッドは日産が開発したハイブリッドシステムで、セレナには2012年から導入されています。

従来では、クルマの走行時の運動エネルギーは減速時にブレーキによる摩擦と熱に変換されており、無駄になっていました。

しかし、S-ハイブリッドは減速時に不要になるはずの運動エネルギーを利用して発電用モータを回転させ、クルマが持っていた運動エネルギーを電気に変換します。

この電気をエアコンやカーナビゲーションシステムなどに使用することにより、停車時にエンジンを回してクルマに必要な電気を発電しなくて済み、アイドリングストップの時間を長くできます。

また、発進加速時にも電気の力を利用することで、エンジンをアシストします。

このように、電気の力を有効活用することで燃費向上に寄与するシステムが日産のS-ハイブリッドシステムです。

しかし、S-ハイブリッドシステムは電気の力のみで走ることができません。

日産・セレナのライバルであるトヨタ・ヴォクシーHVは、電気の力のみでも走ることができるため、セレナS-ハイブリッドよりも燃費性能が優れていました。

そんな中、満を持して登場したのがセレナe-POWERです。

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セレナe-POWERとは

https://www3.nissan.co.jp/

e-POWERは日産が開発した、これまでの電気自動車とも従来型のハイブリッドシステムとも異なる、全く新しいシステムです。

セレナには2018年から使用されています。

e-POWERにはモータに加えてエンジンも搭載されていますが、エンジンは発電に特化しており、タイヤに動力を伝えるのはモータのみです。

モータの特性によりタイヤに素早く動力が伝わることに加え、エンジンは発電のみに集中できるため、S-ハイブリッドやトヨタのハイブリッドシステムよりも優れた燃費性能を実現できます。

その結果、セレナe-POWERはトヨタ・ヴォクシーを抑えて、2018年度ミニバン販売台数No. 1を獲得しています。

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セレナe-POWERとS-ハイブリッドの価格比較

2019年9月でのセレナe-POWERとS-ハイブリッドの価格を表にまとめてみました。

どのグレードで比較してもセレナS-ハイブリッドはセレナe-POWERより50万程度安いという結果が出ています。

しかし、燃費や自動車税などの維持費を考慮するとこの差はもっと小さくなります。

セレナe-POWERとS-ハイブリッドの維持費比較

セレナe-POWERとS-ハイブリッドの維持費を表にまとめてみました。

燃費はどちらも人気グレードのハイウェイスターのものを用いています。

年間10,000 km走行、ガソリン代150 円/Lの条件で1年間のガソリン代を比較すると、セレナe-POWERは150 × 10,000 / 26.2 = 57,252 円、セレナS-ハイブリッドは150 × 10,000 / 16.2 = 90,361 円になります。

ここに自動車税を加えると、セレナe-POWERの年間維持費は57,252 + 34,500 = 91,752 円、セレナS-ハイブリッドの年間維持費は90,361 + 39,500 = 129,861 円となり、年間維持費はセレナe-POWERの方がセレナS-ハイブリッドよりも38,109 円安いという結果になりました。

つまり、セレナe-POEWRを10年以上乗り続けるとセレナS-ハイブリッドとの価格差がほとんどなくなります。

セレナe-POWERとS-ハイブリッドの走行性能比較

https://www3.nissan.co.jp/

セレナS-ハイブリッドは、発信加速時にモータを動力として使用しますが、あくまでもエンジンのサポートという位置付けのため、走行性能は2.0 Lミニバンと同等と仮定してセレナe-POWERとS-ハイブリッドを比較をします。

図からも読み取れるように、セレナe-POWERはモータの特性によりアクセルを踏み込んでからすぐに大きな加速度を得ることができます。

また、グラフの前半部分の傾きが一定になっていることからもわかるように、セレナe-POWERはアクセルを踏み込み度合いに比例した加速度を得ることができます。

そのため、セレナe-POWERはアクセルワークによりゆったりとした走りからスポーティな走りを味わうことができます。

一方で、ピークの加速度はセレナe-POWERよりも上ですが、セレナS-ハイブリッドは最大加速度を得るのに時間を要します。

セレナe-POWERとS-ハイブリッドの室内空間比較


https://www2.nissan.co.jp/


https://www2.nissan.co.jp/

セレナe-POWERは7人乗りのみ、セレナS-ハイブリッドは8人乗りのみという設定になっています。

この差は2列目シートの違いに起因するもので、セレナe-POWERは2列目シートは上図のような2つの独立したシートですが、セレナS-ハイブリッドは2列目のシートが下図のようなスマートマルチセンターシートという、2人用・3人用を用途に合わせて変えられるシートになっています。

室内空間はセレナS-ハイブリッドに軍配が上がりましたが、2列目に3人座るという使い方をしない限りほとんど気にならないと思います。

まとめ

この記事ではセレナe-POWERとS-ハイブリッドの比較をしてきました。

比較した結果、とにかく購入価格を抑えたい人や8人乗りのクルマが欲しい人はセレナS-ハイブリッド、低燃費で機敏な走りを求める人や最新の技術を体感したい人はセレナe-POWERがオススメです。

 

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